□ What’s New 組合員ニュース
トップページ >  組合員ニュース一覧 > 組合員ニュース(詳細)

2000/05/15

「やわらか食」・「そふと食」の特徴(介護食分類)

 

「やわらか食」の特徴 


 「やわらか食」は、通常の食事よりも柔らかめに調理された介護食です。
 容易に噛むことができて、舌や歯茎で押すだけでも潰れる程度の柔らかさが目安です。煮込んだり茹でたりする工程を通常よりも長めに行ったり、酵素の力で食材をやわらかく仕上げます。
 食べ物が柔らかいため、あまり咀嚼しなくても飲み込みやすい点がメリットです。口の中で食べ物がまとまりやすいため、誤嚥(ごえん)のリスクが少ないとされています。
 
 何らかの理由で噛む(咀嚼:そしゃく)機能が低下している人や、飲み込む(嚥下:えんげ)機能が低下している人に向いています。
 また、「やわらか食」は見た目が通常食とほぼ同じのため、食欲がわきやすいといわれています。ペースト状になったミキサー食などと比べると、食事への意欲も増すかもしれません。


 (やわらか食)

  

「そふと食」の特徴 


 「そふと食」は食べ物をミキサーにかけてペースト状にし、ゼラチンや寒天などを加えてゼリーのようにやわらかく固めた介護食です。
 口の中で潰す必要がなく喉の滑りもよいため、かむ力、飲み込む力の両方が弱くなった方にむけた介護食です。口の中でバラバラになることもなく、誤嚥(ごえん)を引き起こすリスクが低いのも「そふと食」のメリットです。
 また、見た目で食材がわかるように、食材の形や色を調理前の食材に似せて加工しています。
 

 (そふと食)


●高齢者の安全に配慮しながらバランスよく栄養を摂取できる夕食お弁当宅配サービスの「やわらか食」と「そふと食」は、加齢にともない、噛む力や飲み込む力が低下した人におすすめです。

 



「きざみ食」との違い 


 介護の食事形態には、「やわらか食」や「ソフト食」のほかに、「きざみ食」などの種類があります。「きざみ食」は「やわらか食」や「ソフト食」と異なり、食材の硬さを柔らかく調整しないことが基本です。
 食材の食感などをソフト食よりも強く感じ取りやすい半面、飲み込む力が足りない場合は、誤嚥の原因になってしまうこともあるため注意が必要です。それぞれの体の調子に合った形の食事内容を選びましょう。


 (きざみ食)



「きざみ食」による誤嚥の危険性 


  「きざみ食」は咀嚼(噛む機能)が低下した方や歯がない人が噛まなくて済むように5mm〜1cm位に細かく包丁で刻んだ食事のことです。
 「きざみ食」は噛むという作業を省くため、高齢者にとって食べやすい食事に思われがちですが、噛む機能だけが低下している人はいません。多くの方が唾液の分泌量が少ないか、飲み込みがうまくいかない、むせ込みやすいなどスムーズに食事ができない方が多いです。
 また「きざみ食」は口の中に食べ物が残りやすく、歯の間に入りやすい為、食後にきちんと口腔ケアをしないと虫歯になり、細菌が繁殖してしまうこともあります。


 

 リスクが大きい「きざみ食」 

 
 日本では、長年にわたって「きざみ食」が高齢者のための食事の代名詞として扱われてきました。しかしながら近年、嚥下食に関する研究が進むにつれて、「きざみ食」は食形態ならびに衛生管理の観点から安全上の危険席が指摘されるようになり、嚥下食として使用することは不適切であるとの認識が定着しつつあります。
 
1. 食品衛生上の危険性
 
 「きざみ食」は調理済み食材をまな板の上で、包丁で細かく刻みます。細かくきざまれることによって食材の表面積が大きくなるため、その分食中毒の菌が付着する可能性が高くなります。万一、食材や包丁、まな板などに細菌が付着していたら、食材全体にまき散らすことになり、より細菌やノロウイルスなど二次汚染を引き起こしやすくなります。
 「きざみ食」は再度加熱をせず、そのまま提供をするため、時間がたてばたつほど、細菌も増殖し、食中毒のリスクも高まります。
 
2. 食形態上の危険性
 
 「きざみ食」の場合、硬いものと軟らかいものを一律の大きさ(1cm、5mm等)に細かくきざむため、バラバラになりやすく、口の中で食塊の形成がしにくく、そのため、咽頭に残りやすく、飲み込む機能が衰えた高齢者などが、食べ物を気道に入れてしまう誤嚥を引き起こす原因になりかねません。
 このように、「きざみ食」は本来噛む機能を補完する食形態であり、嚥下食には不向きな食形態であることを理解し、正しく使用することが大切です。

 

 

 元気で長生きは、食事が決め手。

 
 健康で食欲のある人は、食べ過ぎに注意し、栄養のバランスを考え、糖尿病や動脈硬化症などの生活習慣病にかからないように注意しましょう。
 食欲のない人は、低栄養にならないように気を付けることが大切です。低栄養は老化を早め、細菌などに対する抵抗力が低下し、風邪などの感染症にかかりやすくなります。
 病気などにかからない抵抗力を維持するうえで、食事の内容が大きく関わっています。毎日の食事がおろそかになっていたのでは、元気で長生きが出来ないだけでなく、生活そのものが味気ないものになってしまいます。



 食事の偏りに注意しよう。

 
 高齢になるとあっさりした味付け、淡白な食材を好むなど食べ物の嗜好の変化もあります。
 一人暮らしの場合や、家族と同居していても日中は一人で過ごすときは、どうしても手軽に食べられる めん料理やお茶漬け、パンなど簡単に済ませることが多くなり、簡素な物や同じような物を食べ続けてしまうことで、摂取する栄養素が偏ってしまいます。
 また、高齢者の場合、食べやすい食品と食べにくい食品があり、どうしても栄養バランスが偏ってくる可能性があります。
 食事が特定の食品に偏っていたり、必要な栄養が不足していたのでは、いろいろな病気にかかりやすくなります。



 口から食べることを大切にしよう。

 
 当たり前のことのようにも思いますが、口から食べることは多くの利点があり、心身に良い影響をもたらします。
 

1.視覚、嗅覚、味覚…など様々な感覚を使って、身体機能を活用して食べるため良い刺激になる。

2.噛んで食べることで、唾液も出やすくなることから、口腔内の衛生状態がよくなる。

3.食べ物が体内に入ることで、胃腸の動きが活発になる。

4.噛んだり、飲み込むことで、脳に刺激を与えて認知症の予防になる。

 
 
県民生協の夕食お弁当宅配サービスは、高齢者の安全に配慮しながら栄養を摂取できる介護食を用意しています。
 

1.生協の食品添加物基準に基づいた食材料を使っています。

2.厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」にそって、1日の3分の1をめやすに、管理栄養士が栄養のバランスを考えた献立です。

3.メニュー表でカロリーや塩分、栄養素、アレルギー成分(特定原材料8品目)を表示しお知らせすることで、日常の食生活の見直しや健康づくりに活かせるようにしています。

4.味の濃さや食材の柔らかさに配慮した高齢者の食事を提供します。魚料理は骨抜きの食材を使っています。

5.季節を感じられるに、行事食を企画して献立に取り入れています。

6.ご利用者の声をお聴きして、献立の改善につなげていきます。



--戻る--